一は全、全は一
一は全、全は一
わたしの声
増税の風が吹き荒れる中で
物価の波が押し寄せるたびに
私たちの暮らしは、ひとつずつ削られていく
それでも、彼らは振り向かない
光を浴びるのは、ほんの一握りだけ
私たちのことなど、見向きもせず
同じことが、あたしの中で起きている
あたしの声
肩の重みが、悲鳴をあげる
頭の奥で、鈍い痛みがささやく
胃の中に宿る不快感、食卓の乱れ
薬で蓋をして、また見えないふりをする
わたしは、あたしを無視して
ただ、自分だけの快楽を追い求める
あたしたち(身体)の声なんて、聞こえていないのだ
万物は一体
だけど、もし
わたしがあたしに耳を傾けられたなら
この小さな宇宙は、再び調和を取り戻せるだろう
なぜなら、全体は個の集まりであり
ミクロがマクロを形づくるから
一は全、全は一
わたしとあたしが繋がるその時
世界は、少し優しくなるかもしれない