人はなぜ、同じことを繰り返してしまうのか?

「また同じことをやってしまった」
そう思ったことはありませんか?
行動を変えたいと思っても、なかなか変わらない——。
それは、“思考パターン”が変わっていないからです。

行動とは、思考の反映です。
では、その思考パターンはどのようにして作られるのでしょうか?


意識と思考の仕組み

思考とは「意識」の領域にあります。
そしてその意識は、“無意識”から泡のように湧き上がってくるもの。

無意識は、私たちの感情や感覚の集合体です。
その源は、五感。
見たこと、聞いたこと、触れた感触、味わったもの、香り——
それらの情報と記憶が、無意識のベースになります。


赤ちゃんの心の水槽

赤ちゃんの頃、私たちは「自分」という存在を理解していません。
「自ら」「自ず」と書いて“自分”と読むように、
私たちは外からの情報と、自分の反応を比べることで、
少しずつ「自分」という存在の形をつくっていくのです。

赤ちゃんの心は、まるで大きな水槽。
そこに次々と五感からの情報という液体が注ぎ込まれていきます。
やがて幼少期には、小さなポンプ(=行動の装置)がつけられ、
行動を通じてさらに新しい情報を取り込み、
それがまた感情や感覚となって蓄積されていきます。


無意識が選ぶ「おなじみの行動」

ではなぜ、私たちは同じ行動を繰り返してしまうのでしょうか。

それは、無意識の中で「情報量の多い部分」が選ばれやすいからです。
これまでの経験や反復の蓄積が、その選択を形作っていきます。

たとえば、過去に繰り返してきた行動、
心地よいと感じた出来事、
不快だったけれども慣れてしまった反応——
それらが無意識の中で“正解”として記憶され、
自動的に採用されてしまうのです。


フィードバック制御という仕組み

行動が新たな情報を生み、
その情報が無意識に蓄積され、
また思考や行動を導いていく。
この循環は、制御工学でいう「フィードバック制御」と似ています。

大きな変化を起こすには、
このフィードバックのループに対して、
今までの情報量を圧倒するような「外乱」——
つまり衝撃的な出来事や深い気づきが必要です。

しかし、変化があまりに大きすぎると、
それは「不快」として受け取られ、
再び元に戻ろうとする“自己防衛”が働いてしまうのです。


設定値(セットポイント)を変えるという視点

ではどうすればいいのか。
それは、「どこに設定値を置くか」にかかっています。

思考や行動を変えるためには、
まず“意識の奥”にある設定値——
何を快とし、何を不快とするのかという基準——
これを少しずつ変えていく必要があるのです。


このあたりの話はまだ深掘りが必要です。
続きはまた、次回の記事でお届けします。


このブログは、みんな天才化機構BUM(*1)を振り返ったアウトプットとなります。
(*1)平日 am6:30から行われる30分のお話会

(一社)みんな天才化機構の許可を得て掲載しています。

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