脳の記憶と感情の刈り込み 〜シナプスと心のつながり〜
私たちの脳は、生まれたときから 膨大なシナプス(神経回路) を持っています。
しかし、そのすべてを維持するわけではなく、使われない回路は「刈り込み」される ことで、効率の良い脳へと成長していきます。
これと同じように、私たちの感情もまた「刈り込み」される のです。
シナプスの刈り込みと感情の刈り込み
🔹 シナプスの刈り込み(脳の整理)
- 幼少期は多くのシナプスがつくられる
- 使わない回路は刈り込まれ、必要な回路が強化される
- これにより「効率の良い思考や行動パターン」が形成される
🔹 感情の刈り込み(心の整理)
- 幼少期はさまざまな感情を持つ
- 社会の中で「表現してよい感情」と「抑えるべき感情」を学ぶ
- 繰り返すうちに、ある感情は抑えられ、ある感情は強化される
つまり、脳が不要なシナプスを刈り込むように、私たちの心も「表現しない感情」を整理していく のです。
感情の刈り込みがもたらす影響
このプロセスは、スムーズに社会生活を送るために必要なもの ですが、問題もあります。
- 過剰に刈り込むと…
→ 喜びや好奇心を感じにくくなり、心が無感動になる - 適度に残すと…
→ 自分らしさを保ちつつ、感情をコントロールできる
子ども時代に「泣くな」「我慢しなさい」と繰り返し言われると、悲しみや怒りを表現する回路が刈り込まれる ことがあります。
すると、大人になっても 自分の感情をうまく表現できず、抑え込みすぎる ことに。
五感を刺激し、感情の回路を広げる
シナプスの刈り込みは、新しい刺激を受けることで再び増やせる ことが分かっています。
感情も同じで、新しい経験を通じて「封じ込められた感情」を取り戻す ことができます。
- ワクワクすることに挑戦する → 好奇心の回路を活性化!
- 体を動かす・自然に触れる → 五感を刺激し、感情を解放!
- 本を読む・対話を楽しむ → 思考の柔軟性を高め、感情を整理!
脳と心は密接につながっています。
「シナプスの刈り込み」と「感情の刈り込み」のバランスを取ることが、豊かな人生をつくるカギ なのです。
感情を閉じ込めるのではなく、適度に解放し、適度に整理する。
そんな「心地よい刈り込み」を意識しながら、自分らしく生きていきましょう✨